カテゴリ:過去写真館( 2 )

2005年 12月 14日
佇む人
先週の土曜日、家の冷蔵庫にE100GPが1本だけ残っていたため、ローライを提げて
青山・表参道に向かう。
別に何を撮るあてもなく、ブラリと散歩気分である。
その日の写真の現像があがってきたのだが、気の抜けた撮影態度だったせいか、残念ながら
皆様に披露できるほどの写真は撮れていなかった。
でも、その日、僕にとっては一つの事件が起きた。何の気無しに初めて入った青山の小さな喫茶店で、
僕が中学高校の頃愛読していた、とある著名作家に偶然、出くわしたのである。

その人は和服に下駄履き姿で、元気良く喫茶店のドアを開けて入ってきた。歳の頃は70代初頭で
あろうか。手には近くの雑貨店で買ったらしい5個入りのティッシュペーパーの袋を提げていた。
最初、ちらりとその人の姿を見たとき、へぇ、地元の人なんだなくらいの印象しかなく、僕は
スポーツ新聞を読みながらコーヒーを啜っていた。
その人はおそらく定位置であろうカウンター席の一番隅に座り、喫茶店の女主人にアイスコーヒーを
注文する。
僕が座っていた席は、カウンターにすぐ近くのテーブル席であったため、その人と女主人の会話が
筒抜けである。
「そういえばこの前の文春に先生の書斎が載ってましたわ。立派ですねえ」
「いやぁ、あれは雑誌社のカメラマンが旨いんだ。来てもらえば判るけど大したものじゃないよ」
むむ、この人は文筆業らしい。それも週刊誌に載るほどの人物か!
たちまち興味が沸き、新聞を読み続ける振りをしながら、聞き耳を立て、その人の口ひげの生えた
横顔をチラリチラリと盗み見る。そういえばどこかで見た顔だ、いや待てよ、この近くに○×△◇と
大きく表札が書かれた家がある。最初、その表札を見たとき、僕の大好きな作家と同姓同名の
人の家だと思いこんでいたが、あの作家本人の家だったのか!
その人はアイスコーヒーをそそくさと飲み終え、当たり前のようにお金を支払い、女主人も
当たり前のように受け取っていた。
まったくもって当たり前の話であるが、僕にとっての作家のイメージは、「じゃあ、いつものように
○×出版社にツケといてくれたまえ」とか言いながら、領収書だけを受け取って帰る、だったので
ある。笑うな。

帰りしな、僕は喫茶店の女主人に聞いてみた。
「さっきの方、○×先生ですか?」
「ええ、このすぐ近くに住んでらっしゃるんですのよ。とってもいい人ですよ」
女主人はニッコリと微笑みながら答えてくれた。
e0017053_0361388.jpg
マミヤC3 セコール55mmF4.5 フジネオパンプレスト400
この写真は、残念ながら当日、青山で撮影したものではなく、10月にC3で撮影した東大・安田講堂。

さて、ここで問題。この作家とは誰でしょうか?
正解でも何もあげないけど(笑)。
[PR]

by kobakawa01 | 2005-12-14 00:58 | 過去写真館
2005年 11月 07日
猫を撮っていた頃
前回更新より少し日数があいてしまった。
別に日記形式のブログにしようとしているわけではないので、
構わないのだろうが、自分としてもちょっと寂しいし・・・

ブログでは新作のみアップして、昔撮った写真は振り返らないつもりであったけど
まあ、いいか。
e0017053_1995076.jpg
e0017053_19103046.jpg
e0017053_19105293.jpg
ヤシカ124G フジRDPⅢ 2002.1.2撮影 藤沢市江ノ島

ヤシカの124Gは僕が初めて買った二眼レフである。確か2001年の秋頃だったか。
CDSの露出計もついていてなかなか使いやすいカメラであった。
写りにも取り立てて不満はなかったが、クランクを廻すとカラカラと安っぽい音がしたのは
ちょっと興ざめであった。
その後、ローライフレックス3.5Fを手に入れ、暫くは平行して使っていたが、
やがて中古店へ還っていった僕の124G。
今でも誰かの手元で使われているといいな。
[PR]

by kobakawa01 | 2005-11-07 19:21 | 過去写真館